2021年09月05日
同時履行の抗弁権【どうじりこうのこうべんけん】
同時履行の抗弁権とは、双務契約の当事者の一方が、相手方においてその債務の履行を提供するまでは、自己の債務の履行を拒むことができる権利をいう(民法533条)。例えば、不動産の売主は買主がその代金を提供するまでは、目的物の引渡しや所有権移転登記の協力を拒むことができる。同時履行の抗弁権は、契約が解除された場合にも認められ(同法546条)、建物の売買で登記引渡しと代金支払いがそれぞれ完了していたようなときは、売主は買主による明渡しがあるまで、代金の返還を拒むことができる。